未熟児ちゃんの右脳は優れもの？

ある小児科医の論文を読み、未熟児の成長過程を年数を掛け研究した結果のデーターによると、未熟児ちゃんは、どうやら右脳発達が優れているみたい。小学生になると、図工が他の子より器用であったり、絵が上手だったり、芸術色溢れる子供に育つ傾向があるそうです。　今、息子は１１ヶ月（修正月で８ヶ月）ですが、離乳食を始め、食欲旺盛になったのか？手に取るもの何でも先ずは口に入れて、ナメナメ。右手で上手につかんで、ナメナメ。左手に持ち替え、ナメナメ。その後、手に持ったおもちゃをうえに上げて落とす、ズリズリはいはいして、取りに行ってまたうえに上げて、落とす。それを暫く続けて楽しんでいます。よく見ると指先を器用に使って、小さなおもちゃでも、おしゃぶりでも、自由自在に動かし、楽しんでいます。　手先が器用そうです！（←親バカかしら？！）・・・。　　　離乳食のスプーンも上手に持ってお口へ入れています。　
私は、その小児科医の論文を思い出したのですが、やはり、母親って、欲張りですね。右脳だけでなく、左脳も優れる発達をするにはどうすればいいのか？ついつい、こんな発想を持ってしまったのです。　　
そして、今日、たまたま上海にあるＤＶＤ屋さんへ行き、ＢＡＢＹ用のＤＶＤが棚に並んでいるのをじっくり見ていると、なんと！＜左脳篇＞と表示したＤＶＤを発見！
　　
Brainy Baby LEFT BRAIN Age6ヶ月～3才用。　アメリカ/アトランタ：The Brainy Company社のＤＶＤが販売されていたので、透かさず手にとってレジへ・・。
帰って早速、観賞～♪観賞～♪息子の反応はと言うと・・・、ボーーッと見てました。見てますが、ちょっと退屈そう。そう、私が見ても退屈な映像なんですよね。風船が１本、2本・・積み木が一段二段と高く積み上げられていく様子・・
ベビーサインのＤＶＤも買いました。
ベビーサインも、私が興味を持って買っては見たものの、一日一回、一緒に見て１ヶ月経ってもまだまだ反応なし。。。そうなんです、育児には忍耐という言葉は欠かせないものなんですね～。　半年後の息子は興味を示すのでしょうか？　楽しみです。

超低体重出生児 828g ～ 天使からの贈り物

２００５年・夏、７月１７日、滞在先の中国・上海で突然の破水。

朝５時半、小さな音で”パチン”っとお腹に何かを感じた瞬間、冷や汗と暑さで体中が汗だくに・・。この一瞬の出来事で、この先ＮＩＣＵ（集中治療室）に４ヶ月息子、母と父、それぞれ離れ離れに過ごす事になった。

先ず最初にとった行動は、出張中の主人に電話、その後、掛かり付けの病院へ電話をして状況説明。直ぐにタクシーに乗り込んだ。
意外とこんな時に限って、予想もつかない事が起こるものかも。　母は強くなれるものですね。

上海の担当医からは、「もしこのまま出産となるとＮＩＣＵでの治療費が高額で、ここでの出産は難しいから日本へ帰った方がいい。」と言われ、再びタクシーに乗り込み自宅へ・・.
「破水だよね？飛行機のって日本まで帰れるの？」色んな事が頭に浮かび、このまま飛行機に乗って帰れるのか不安で今何が起こっているのか、重大さにまだ気付かずにいた。　

自宅に戻り、先ずは飛行機の手配、明朝のチケットを確保し、日本での受け入れ先の病院へ電話、状況を説明して、受入れ許可をもらった。

なるべく荷物を持って、歩かないように、空港では車椅子の準備を頼み、機内へ乗り込む。今の状況を正直に話すと機内へ乗せてくれない可能性が高いので、破水をしているとは告げず、何とかこの飛行機に乗って、日本へ帰らなければ、息子の命さえ危ないと思うと、無我夢中な思いで手配し機内へ乗り込んだ。

両手でしっかりとお腹を包み、頑張れ！頑張れ！と私の身体の中にあるもう一つの命を何としてでも守らなければ・・という思いで、上海の空港を飛び立ったのです。。。

もうすぐ２７週目になるお腹にしては、妊娠していると気付かれない程の膨らみで、破水して時間も経っているので、段々とお腹が小さくなっていくのが分かるほど・・・。
このお腹の中に居る息子は今、どんな状況なの？苦しくないの？
今まで元気に私のお腹を足蹴りをしていた力も、徐々に元気がなくなると同時に、私は不安と恐怖感に潰されそうになるが、深呼吸をしたり、とにかく気持ちを楽にストレスを溜めないようにしようと色々な事が頭に浮かぶ。　

たった一人で乗り込んだ機内では、少しでもお腹の子供に栄養が届きますように・・・という願いを込めて機内食もしっかり食べていました・・・。

無事に産まれたら、どんな子に育つのかな？

未だ対面していない息子の顔を想像すると幸せな気持ちになり、何とか無事に１時間半の飛行時間を乗り越えられた。

更に、空港から１時間、義兄が車で迎えに来てくれていたので、そこから病院へと直行。　
とにかく、何事も無く日本に辿り着けた安堵感と、息子の生命力の強さを実感。

そこからは、息子の生命力の強さを信じる事と、優秀な日本の医療スタッフへ全てを託し、７月２１日午前１０時４０分、828gの男の子を帝王切開で出産。　

私は全身麻酔の為、出産後直ぐに息子と対面することが出来ず、クベースの中に居る息子と面会が出来たのは、翌日になってからでした。

とても小さく、初めての触れあいは、私の小指の一関節をしっかりと５本の指で握ってくれた息子くん。

とても小さくても、目を開けて、じっと私を見つめた黒くて綺麗な瞳に、私の声がクベースで遮られていたとしても、お互いの絆を確かめ合った瞬間だった。　

愛する息子の力強さ、一生懸命に生きようとする生命力の強さを改めて実感。

そして、”予定より、３ヶ月も早く会えたね。初めまして。私が貴方の生涯を守っていくお母さんだよ。”と、声を出すと泣いてしまいそうだから、心の中で沢山話しかけた。
パパも、仕事先の上海から駆けつけてずっと見守っています。　

小さな体に、呼吸器補助、酸素吸入などの管が沢山入れられた姿を見るだけで胸が詰まる思いをしたけど、息子が一生懸命に生きようとしている姿に精神力の強さをもらえた大事な時間でもあった。

こうして私は毎日母乳を自ら絞り冷凍保存し、車で１時間半の距離を毎日行き来、息子への面会と、パパへの報告を欠かさず過ごし、広島の暑い夏を終えた・・。

２ヵ月後の、９月９日。初めてのカンガルーケアをさせてもらえました。　　
１時間のみ許された肌の触れあいです。
この時、息子の体重は1,402g。まだまだ小さいから優しく包みこむように抱き合う。抱きかかえた瞬間、見上げて私を確かめた顔がホッとした様子で、可愛いさと愛おしさで、このままずっと抱きしめていたいと思って、とても切なくなった。。。

１時間だけの親子のぬくもりだったけど、こんなにも肌のぬくもりが、癒されるなんて・・。自分の胸の中でスヤスヤ眠る息子を、クベースへ戻すとき、気持ち良さそうだった顔が泣き顔に変わる。
この１時間がどれだけ短く感じるか・・・泣き声がクベースの中で閉じ込められてまた切なくなる・・・。

しばらくこんな日々が続きました。